自由度の高い開発が可能なAnaplanで収支・案件管理情報を一元化

収支予想の精度向上や人的リソースの最適な配置を実現し、管理業務に要するマンパワーや工数を大幅削減

野村総合研究所 札幌ソリューション開発部は、Microsoft Excel(以下Excel)でそれぞれ処理していた収支予想、案件管理、要員計画などの情報をAnaplanで一元化。収支予想の精度向上や、人的リソースの最適な配置を実現しただけでなく、管理業務に要するマンパワーや工数を大幅に削減するという効果を得ました。企業のDX推進を技術面で支援する同社は、自らの実践経験をもとにAnaplanを使ったプランニングのDX化を顧客企業にも提案していくとともに、社内でも他の部門やグループ会社に水平展開していくことを目指しています。

NRI全体なら数百時間に及ぶ収支予想づくりの作業時間が大幅に削減され、さらなる価値を生む業務に充てられるようになりました。
山本 英貴氏, DX生産革新本部 札幌ソリューション開発部 部長

数百時間

1人1ヵ月当たり半日近く、NRI全体で数百時間かけていた収支予想づくりを効率化

 

 

 

 


幅広い領域のソリューション開発を手掛ける野村総合研究所 札幌ソリューション開発部(以下、NRI札幌)が、現在特に注力しているのは、NRIグループ全体としての目標でもある「DXビジネスの創出と拡大」です。

 

NRIがカバーするDX関連ソリューションの領域は広範囲にわたり、「顧客企業ごとの現況や、目指す方向性に応じて多彩なソリューションを提供できるのが、何よりの強みだと言えます」とDX生産革新本部 札幌ソリューション開発部 部長の山本氏は語ります。

 

DX生産革新本部 札幌ソリューション開発部は、2020年9月、収支予想や案件管理などを一元化するプラットフォームとしてAnaplanを導入しました。

 

「Anaplanを導入したのは、事業ごとやプロジェクトごとに管理されていた収支予想や案件管理、要員計画などの情報を一元的に管理し、全体像を『見える化』したいと考えたからです」(山本氏)

 

ユーザーの要望に応じて自由度の高い機能追加が可能

Anaplanを選定した理由について、札幌ソリューション開発部で顧客企業にAnaplanの導入支援を行ってきた上級アプリケーションエンジニアの森谷 太郎氏は、「何よりも設計が非常に柔軟で、ユーザーからの要望をすぐに反映できることが大きな決め手となりました」と語ります。

 

「基幹システムに指標項目を追加しようとすると1年がかりとなることも考えられますが、『多次元データベース』という概念で設計されているAnaplanなら、簡単な設定ですぐに追加できます。アジャイル開発に非常に適しており、経営層や現場のニーズの変化に応じて改良が楽に加えられる点を高く評価しました」(森谷氏)

 

実際にシステム構築を担当した札幌ソリューション開発部 システムエンジニアの越後 祐太朗氏は、「ユーザーのこうしてほしいというリクエストがあれば、その場で容易に追加できますし、テストから修正、実装までのPDCAサイクルが非常に短期間で回せるので、スピーディーに構築できます」と評価しています。

 

自社の成功事例を顧客に紹介しながら日本企業のDX推進をサポート

導入から3ヵ月ほどで基本的な構築は完了し、収支予想、案件管理、要員計画をAnaplanで一元化するという目標は達成しました。

 

「Excelでの管理では月次の収支予想しかできませんでしたが、Anaplanなら年次決算との比較も容易にできるので、2021年度の完全リプレースまでには実現させたいと思っています」(山本氏)

 

また、同社は収支予想づくりの作業を効率化するため、基幹系システムから実績データを自動的に取り込めるようにする仕組みの構築も進めています。

 

「札幌だけで10人のマネージャーがいるので、月に延べ5日もの時間が費やされていました。NRI全体なら数百時間に及ぶでしょう。その時間が削減され、さらなる価値を生む業務に充てられる点は大きいです。まさにデジタルバックの効果と言えます」(山本氏)

山本 英貴氏、DX生産革新本部 札幌ソリューション開発部 部長